オルセー美術館特別企画
ピエール・ボナール展

《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》

《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》
1912年頃 油彩 カンヴァス
オルセー美術館
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《ル・カネの食堂》

《ル・カネの食堂》
1932年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館 (ル・カネ、ボナール美術館寄託)
© Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF

《黄昏(クロッケーの試合)》

《黄昏(クロッケーの試合)》
1892年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《白い猫》

《白い猫》
1894年 油彩、厚紙
オルセー美術館
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《フランス=シャンパーニュ》

《フランス=シャンパーニュ》
1891年 多色刷りリトグラフ
川崎市市民ミュージアム

『入院したユビュおやじ』(アンブロワーズ・ヴォラール)

『入院したユビュおやじ』(アンブロワーズ・ヴォラール)
ジョルジュ・クレ社
パリ 1917年刊 個人蔵

《ル・グラン=ランスの庭で煙草を吸うピエール・ボナール》

《ル・グラン=ランスの庭で煙草を吸うピエール・ボナール》
1906年頃 モダン・プリント
オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《化粧室 あるいは バラ色の化粧室》

《化粧室 あるいは バラ色の化粧室》
1914-21年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《ボート遊び》

《ボート遊び》
1907年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館
© Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / image RMN-GP / distributed by AMF

《水の戯れ あるいは 旅》

《水の戯れ あるいは 旅》
1906-10年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

《花咲くアーモンドの木》

《花咲くアーモンドの木》
1946-47年 油彩、カンヴァス
オルセー美術館(ポンピドゥー・センター、国立近代美術館寄託)
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / image RMN-GP / distributed by AMF

展覧会概要

19世紀末のフランスでナビ派の一員として出発した画家ピエール・ボナール(1867‐1947年)は、浮世絵の影響が顕著な装飾的画面により「日本かぶれのナビ」の異名を取りました。20世紀に入ると、目にした光景の印象をいかに絵画化するかという「視神経の冒険」に身を投じ、鮮烈な色彩の絵画を多数生み出します。本国フランスでは近年ナビ派の画家たちへの評価が高まり、2015年にオルセー美術館で開催されたピエール・ボナール展では51万人が魅了され、2014年のゴッホ展に次ぐ、歴代企画展入場者数の第2位を記録しました。
本展覧会は、オルセー美術館の豊富なコレクションを中心に、国内外のコレクションのご協力を仰ぎ、130点超の作品で構成されるボナールの大規模な回顧展です。油彩72点、素描17点、版画・挿絵本17点、写真30点といったさまざまなジャンルを通じて、謎多き画家ボナールの魅力に迫ります。

会 期 2018年9月26日(水)~ 12月17日(月)
毎週火曜日休館
開館時間 10:00~18:00 
毎週金・土曜日は20:00まで。ただし9月28日(金)、29日(土)は21:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会 場 国立新美術館 企画展示室1E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
主 催 国立新美術館、オルセー美術館、日本経済新聞社
後 援 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協 賛 花王、損保ジャパン日本興亜、ダイキン工業、大日本印刷、BIGLOBE、ブシュロン ジャパン、三菱商事
協 力 日本貨物航空、日本航空、BSジャパン
本展は,政府による美術品補償制度の適用を受けています。
観覧料(税込)
当日 1,600円(一般)、1,200円(大学生)、800円(高校生)
前売/団体 1,400円(一般)、1,000円(大学生)、600円(高校生)
  • 中学生以下および障害者手帳をご持参の方(付添いの方1名含む)は入場無料。
  • 11月14日(水)~11月26日(月)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)
  • 高校生無料観覧日については追って発表いたします。
  • 前売券は2018年7月4日(水)~9月25日(火)までの販売。ただし、国立新美術館では9月24日(月・祝)まで。

【期間限定前売券】
プレスリリース付前売券 (300枚限定) 1,400円(税込)※販売終了しました。
販売期間 : 7月4日(水)~9月25日(火)
販売場所 : イープラス

オリジナルグッズ(マカロン形バスフィズ)付前売券 (300枚限定) 2,200円(税込)
販売期間 : 7月4日(水)~9月25日(火)
販売場所 : イープラス

ピエール・ボナール展・東山魁夷展 セット券 2,200円(税込)※販売終了しました
販売期間 : 7月4日(水)~8月3日(金)
販売場所 :展覧会ホームページ、チケットぴあ(Pコード:769-012)、ローソンチケット(Lコード:32551)、セブンチケット(セブンコード:062-686)、イープラスなど

  • チケット取扱い : 国立新美術館(開館日のみ。企画チケットは取扱なし)、展覧会ホームページほか、主要プレイガイド(手数料がかかる場合があります)
  • チケットの詳しい情報は、展覧会ホームページのチケット情報をご覧ください。
  • 団体券は国立新美術館でのみ販売(団体料金の適用は20名以上)
  • 会期中に当館で開催中の他の企画展および公募展のチケット、またはサントリー美術館および森美術館(あとろ割対象)で開催中の展覧会チケット(半券可)を提示された方は、本展覧会チケットを100円割引でご購入いただけます。
  • 国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を団体料金でご覧いただけます。
  • その他の割引などお得な情報はこちらをご覧ください。
  • 会場での観覧券購入に次のクレジットカードと電子マネー等がご利用いただけます。
    クレジットカード:UC、MasterCard、VISA、JCB、AMEX、Diners Club、DISCOVER
    電子マネー:Suica(スイカ)、PASMO(パスモ)、ICOCA(イコカ)等、iD その他:J-Debit、銀聯
お問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

展覧会の構成

1.日本かぶれのナビ

印象派に続く世代に属すピエール・ボナール(1867-1947 年)は、ゴーギャンの影響のもと結成されたナビ派の一員として、繊細かつ奔放なアラベスクと装飾モティーフが特徴的な絵画を多く描きました。ナビ派の画家たちは、1890年にパリのエコール・デ・ボザールで開かれた「日本の版画展」にも衝撃を受けます。ボナールは浮世絵の美学を自らの絵画に積極的に取り込み、批評家フェリックス・フェネオンに「日本かぶれのナビ」と名付けられるほどでした。また、同時代の象徴主義演劇とも呼応する、親密な室内情景を描いた作品もこの時期に集中して制作されました。

《黄昏(クロッケーの試合)》1892年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

2.ナビ派時代のグラフィック・アート

芸術家としてのキャリアをスタートさせるきっかけとなった《フランス=シャンパーニュ》をはじめ、初期のボナールはリトグラフによるポスターや本の挿絵、版画集の制作にも精力的に取り組みました。とりわけ、ナタンソン兄弟が創刊した雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』は、ボナールが独創的なリトグラフを試みる舞台となりました。雑誌の挿絵だけでなくポスター制作も手掛けており、大胆なデフォルメと意表を突く構図が際立っています。また、即興的なデッサンに象徴されるボナールのリトグラフの特徴は、油彩作品にも見ることができます。

《フランス=シャンパーニュ》1891年 多色刷りリトグラフ 川崎市市民ミュージアム
『入院したユビュおやじ』(アンブロワーズ・ヴォラール) ジョルジュ・クレ社、パリ 1917年刊 個人蔵

3.スナップショット

コダックのポケットカメラを購入したボナールは、1890 年代の初めから写真撮影を行うようになりました。ボナール家の別荘があったル・グラン=ランでは、水遊びに興じる甥っ子たちをはじめ、家族がめいめいに余暇を過ごす様子が撮影されています。また、ボナールが恋人マルトと住んだパリ郊外のモンヴァルの家では、庭の草木のなかに佇むマルトのヌードを写した美しい写真の数々が生まれました。これらの写真には、中心を外した構図やピントのボケなどにより、生き生きとした効果がもたらされています。

《ル・グラン=ランスの庭で煙草を吸うピエール・ボナール》1906年頃 モダン・プリント オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

4.近代の水の精ナーイアスたち

ボナールの画業全体において最も重要な位置を占めるのが裸婦を描いた作品の数々です。壁紙やタイル、カーテン、絨毯、小物、鏡などが織りなす重層的な室内空間のなかで、ボナールの描く女性たちは無防備な姿を露わにしています。生涯の伴侶であったマルトをはじめ、ボナール家の医師の妻であったリュシエンヌや、マルトの友人でボナールの愛人となるルネ・モンシャティら複数の女性がモデルをつとめました。ボナールの描く彼女たちの顔は曖昧で、モデルが特定できない作品や、複数の女性の特徴がみられる作品もあります。

《化粧室 あるいは バラ色の化粧室》1914-21年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

5.室内と静物 「芸術作品―時間の静止」

「親密さ」というテーマは、ナビ派の一員であった1890年代から晩年までボナールを魅了し続けました。一見するとありふれた室内には、人工的な照明や独特のフレーミングによって、親密さと同時にどこか謎めいた雰囲気がただよっています。そこでは、燃えあがる色彩によって、慣れ親しんだモティーフが未知のものへと変貌を遂げているようです。日常世界の微細な変化にも目を向け続けたボナールは、それをカンヴァス上に定着させることを「時間の静止」と捉えていました。

《ル・カネの食堂》1932年 油彩、カンヴァス オルセー美術館 (ル・カネ、ボナール美術館寄託)
© Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF

6.ノルマンディーやその他の風景

ボナールはやわらかな光の中に壮大な風景が広がるノルマンディー地方の自然に魅了されていました。1912年には、モネが住むジヴェルニーに近いヴェルノンという街に、セーヌ河岸の斜面に建つ小さな家を購入します。テラスから空と水のパノラマを一望できたこの家での暮らしは制作意欲をおおいに刺激しました。庭には野生の植物が生い茂り、その重なりは精妙なグラデーションとして描き出されています。そしてボナールが頻繁に訪れたアルカションやトルーヴィルでは、表情豊かな空が大きな空間を占める海景画が生み出されました。

《ボート遊び》1907 年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
© Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF

7.終わりなき夏

自らを画家 =装飾家とみなしていたボナールは巨大な装飾壁画も手がけました。そこでは生の喜びを謳い上げ、「アルカディア」を出現させようとした画家の創意が見てとれます。また 1909年、画家アンリ・マンギャンの誘いで南仏のサン=トロペに初めて長期滞在し、母に宛てて「色彩に満ちた光と影」が織りなす「千夜一夜」の体験を書き送ります。その後、彼はコート・ダジュールを毎年のように訪れ、1926年にはル・カネの丘の上に建つ、地中海を一望する家を購入します。第二次世界大戦中もこの地に留まり、1947年に亡くなるまで、輝く色彩に満ちた終わることのない「夏」を描き続けました。

《水の戯れ あるいは 旅》1906-10年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
《花咲くアーモンドの木》1946-47年 油彩、カンヴァス オルセー美術館(ポンピドゥー・センター、国立近代美術館寄託)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / image RMN-GP / distributed by AMF

関連イベント

講演会「ピエール・ボナール 終わりなき夏」

日時 2018年9月26日(水)14:00-15:30(開場 13:30)
講師 イザベル・カーン(本展監修者、オルセー美術館絵画部門統括学芸員)
会場 国立新美術館3階講堂

*定員260名(先着順、申込不可)
*逐次通訳あり
*聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)の提示が必要です。
*内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

担当研究員による展覧会レクチャー

日時 ①2018年10月13日(土)14:00‐15:00(13:30開場)
②2018年11月25日(日)14:00‐15:00(13:30開場)
※各回とも同内容です。
担当者 米田尚輝(国立新美術館研究員)
会場 国立新美術館3階講堂

*定員260名(先着順、申込不可)
*聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)の提示が必要です。
*内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

ピエール・ボナール展開催記念シンポジウム
「ボナール、ナビ派、日本」

日時 2018年10月21日(日)13:30-17:00 (13:00開場)
プログラム 13:30-13:40 開催趣旨
司会:三浦篤(東京大学教授)
13:45-14:15 プレゼンテーション1
「ボナールのジャポニスム」宮崎克己(昭和音楽大学教授)
14:20-14:50 プレゼンテーション2
「ボナール――沐浴の詩学」平石昌子(新潟県立近代美術館学芸課長代理)
14:55-15:25 プレゼンテーション3
「ボナールとナビ派の日本受容」杉山菜穂子(三菱一号館美術館学芸員)
15:30-15:45 休憩
15:45-16:45 全体討議
ディスカッサント:高階秀爾(大原美術館館長)
16:45-17:00 質疑応答
主催 国立新美術館、ジャポニスム学会
会場 国立新美術館3階講堂

*定員200名(先着順、申込不要)
*聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)の提示が必要です。
*内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

対談「ボナールの教え」

日時 2018年10月27日(土)14:00-16:00 (13:30開場)
出演者 岡﨑乾二郎(造形作家、批評家)×松浦寿夫(画家、武蔵野美術大学教授)
会場 国立新美術館3階講堂

*定員260名(先着順、申込不要)
*聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)の提示が必要です。
*内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。